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エゾシカ肉のドライソーセージ 特産へおいしさPR ジビエ料理コンに挑戦/中標津農高食品ビジネス科

2018.12.27

根室管内中標津農業高校の食品ビジネス科で学ぶ「肉加工研究班」は、エゾシカ肉を使ったドライソーセージ作りに取り組んでいる。端肉と呼ばる部位に香辛料などを加えて人工ケーシングに詰め、くん煙などで乾燥させる。硬く締まり、長期保存も可能。班員らは「ふるさと納税の返礼品にしたい」と意気込み、農水省の第3回ジビエ料理コンテストにも挑戦する。

エゾシカによる北海道内の農林漁業被害額は年間39億円(2017年度)、同管内だけでも6億円に上る。食肉としての価値をさらに引き出そうと同班は、ロースなどの高級部位でなく、筋や硬いところが多いスネなどを生かしたドライソーセージに目を付けた。

7月から取り組み、10月に市販品と見劣りしない製品が仕上がった。地場産を引き立てるため、町内で飼養する豚の背脂を加えたり、香辛料を加減するなど試作を重ねた。

味はレッドペッパー、チーズ+ブラックペッパー、チーズの3種類。くん煙温度と時間を調整し、硬いものと軟らかいものを作った。素材を詰めるケースにもこだわり、かむ瞬間の歯応えを楽しむため人工ケーシングに詰めた。

同科は鹿肉と地域食材を組み合わせた調理品の商品化を進める。16年度は鹿肉を牛乳でまろやかにした「鹿肉の大和煮」を完成させ、昨年度は同町の地域雇用創造協議会に加わり「なかしべつエゾシカホエーカツ」の開発に携わった。

小中一貫校の計根別学園9年生を対象に「鹿肉ジャーキー」の製造体験や新千歳空港で学園生らと500枚以上のジャーキーを配布。全国に向けシカ肉の普及を展開した。

同科の土井上雅弥さん(3年生)は「ジビエコンテストに応募して鹿肉のおいしさを知ってほしい」と話す。池側結奈さん(同)も「ドライソーセージを町の特産品にしたい」と語る。

生徒らを指導する佐藤正三教諭は「動物の餌にされる部位も多い。高級食肉としての認知度を高めるため、若い力を提供したい」と語った。
掲載日:2018/11/02(金) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド1北海道