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新幹線開業1年 農産物販売追い風 広がる地場産活用 直売所売り上げアップ

2017.04.18

北海道新幹線開業から26日で1年。終点の新函館北斗駅(北斗市)をはじめ、農畜産物販売にも"新幹線効果"が出ている。道南を代表する米「ふっくりんこ」を中心に、地元産農畜産物を使用する飲食店が増加。記念商品のホッキ飯の販売も好調で、今年は地酒も完成した。木古内駅でも「はこだて和牛」など、特産の商品が人気。農畜産物を軸に地域を盛り上げる。

「開業をきっかけに地元産の食材を使う動きが増えた。地元の認知度が上がることが一番のPR効果」。新函館北斗駅の地元、JA新はこだて大野基幹支店の田山光幸営農センター長は手応えを語る。田山センター長によると、新幹線開業を機に「ふっくりんこ」や特産の長ネギなど、地場産を使う飲食店が増えた。

北斗市の北東部、鹿部町にある道の駅「しかべ間歇泉(かんけつせん)公園」では、漁協女性部が運営する「浜のかあさん食堂」で、定食のご飯に「ふっくりんこ」を使う。長ネギやショウガなども地場産を使う。道の駅は新幹線開業後1年足らずで33万人を集客。担当する町観光商工課の金澤佑さん(35)は「ここでしかできない定食を作るため、ふっくりんこが欠かせなかった。集客につながっている」と手応えを語る。

JA新はこだての農産物直売所「あぐりへい屋」の売り上げも伸びた。同駅から車で10分ほど。開通直前の15年度は1億5400万円。開業した16年度は1億6000万円に迫った。

開業に向け開発した目玉商品「ふっくりホッキメシ焼いちゃいました」がPRを後押しする。「ふっくりんこ」やホッキ貝、特産の軟白長ネギを混ぜて油揚げで包んだ。新幹線をイメージした細長い形で、昨年の開業イベントでは約3000食を売り上げた。あぐりへい屋では7月から1日平均20〜30食売れる定番商品だ。春はホッキ貝の禁漁期間のため休止するが、今年も7月ごろから販売する予定だ。

開業1年を記念し、新たな名産品にしようと、同市やJAは、協力して地酒「発祥」を造った。酒造好適米「彗星」を直播(ちょくは)栽培したものを使う。地酒を通じ同市は、道内稲作発祥の地をアピールする。アンテナショップや道の駅、飲食店などで計3000本の販売を目指す。

木古内駅は、駅前の道の駅「みそぎの郷きこない」を核に、来訪者を増やす。道の駅の来場者は、昨年1月の開業から1年で55万人、今月20日には60万人を突破した。特産のはこだて和牛商品の販売が好調。コロッケは人気ナンバーワンだ。これまで4万5000個を売り上げた。昨年開いた道の駅まつりでは、バーベキューも開いた。

木古内町新幹線振興室の丹野正樹室長は「来年も50万人以上の来客を目指している。道の駅まつりも年2回にし、周辺の町一丸となったPRを進めたい」としている。

掲載日:2017/03/25(土) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド1北海道