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幻の名産タマネギ「札幌黄」作り続けて30年 地域特産物マイスター認定 札幌市 坂東達雄さん

2017.05.22

札幌の伝統野菜で幻の名産タマネギと呼ばれる「札幌黄」を30年以上にわたって作り続けてきた札幌市東区の坂東達雄さん(52)が、市内の農家として初めて「地域特産物マイスター」に認定された。坂東さんは「札幌黄をブランドとしてしっかり定着させたい」と話し、今後も高品質なものを出荷していく決意だ。

マイスターは日本特産農産物協会が認定する。地域の特産物の栽培・加工などの分野で優れた技術と能力を持ち、産地育成の指導者となる人材を選ぶ。これまで全国で244人、道内では10人が登録されている。坂東さんは2016年度、全国16人のうち道内でただ1人認定された。

坂東さんは「札幌黄」の生産農家5代目で、100年以上も自家採種を行い「札幌黄」の栽培を続けている。今はタマネギの他、主にバレイショ、トウモロコシ、カボチャなどを市内と江別市の圃場(ほじょう)約15ヘクタールで作付けする。そのうちタマネギは「札幌黄」6ヘクタール、「北もみじ2000」4ヘクタールだ。

高品質を保つために09年に日本版農業生産工程管理(JGAP)を取得した。13年には有機JASの認証も受けた。流通業者や消費者から信頼される「札幌黄」生産を追求してきた。

タマネギの加工・販売にも乗り出し、14年には農水省の6次化事業計画にも認定された。それに伴い加工業者として札幌にある倉庫も有機JASを取得した。

道内でJGAPと有機JASの認証を受け、さらに農水省の6次産業化に認定された農場はほとんどないという。高品質の「札幌黄」生産を求める姿勢が高く評価されている。道内生産者からの視察研修も積極的に受け入れ、農産物の品質管理の指導にも取り組む。昨年は地域の小・中学校の学校給食に「札幌黄」3.5トンを無償提供するなど、地域への貢献活動にも力を入れている。

坂東さんは「お金にならないことばかりしている」と苦笑するが、その行動が生産者と消費者からの信頼につながっている。

掲載日:2017/04/17(月) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド1北海道