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人口減少対策へ議論 農業や観光通じ地域振興 国交省が名寄市で初の会合

2017.12.15

国土交通省は、道内の農村部などに今後も人が住み続けるための施策の検討を本格化させる。今後の人口減少で、地域が維持できなくなることを懸念。食料生産や観光の場を支えるため、住民の所得確保などを目指す。道内3カ所で検討会を立ち上げ、地域に必要なことを議論する。6日には、名寄市周辺の関係者が集まり、同市で初会合を開いた。

水田大区画化など事例紹介

2016年に閣議決定された北海道総合開発計画は、食や観光を生かして「世界の北海道」を目指すことを提起。世界水準の観光地づくりや、食料供給基地としての持続的な発展に取り組むことを決めた。一方、人口減少が進むと、食や観光を担う農村などの維持が難しくなる恐れがあるとしている。

同省では名寄周辺、十勝南、釧路沿岸の3地域をモデル地域に選び、検討会を立ち上げる。同省は、想定される施策の例に、スマート農業や買い物支援などを挙げる。

名寄周辺には同市の他、士別市、剣淵町、下川町、美深町が含まれる。同日の検討会には各自治体の首長や、農家など地元産業の関係者らが参加。座長には日本大学の石田東生特任教授が就いた。

メンバーは初会合で、地域の強みや課題について議論した。各首長は農業分野について、新規就農者対策や水田の大区画化などの取り組みを紹介。地域の課題には医療などの人材不足や、交通手段の確保などを挙げた。JA北ひびきの地区筆頭理事を務める中山義隆さんは、水田の大区画化や経営の法人化に携わった経験を話した。

石田座長は「北海道は、広大な土地に散居する人が生産や風景、活気を支えている。支えている人の稼ぐ場と暮らす場を同時に考えないといけない」と述べた。

今後、12月にも分野別のワーキングチームで関係者への聞き取りなどを行う。年度内には2度目の会議を開き、施策の案をまとめる予定だ。

掲載日:2017/11/07(火) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド1北海道