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家畜ふん尿 適正処理へ 電気、ガス 町で生かす 上士幌町資源循環センター 集中型バイオプラント完成

2018.02.22

十勝管内JA上士幌町などが出資する上士幌町資源循環センターが、町内で建設を進めていた3基の集中型バイオガスプラントが完成した。プラントの完成で、家畜ふん尿の適正処理と生産される電気、熱、ガスなどを町内で効率的に活用し、新たな地域発展を目指す。11日、同センターで竣工(しゅんこう)式を行った。

成牛1200頭規模 発電量300キロワット

2014年、同JAと町などが「上士幌町家畜糞(ふん)尿処理対策等関係者会議」を発足し、整備を進めてきた。同JAは18年度を目標とする「第6次中期計画」で掲げた10万トンの生乳生産を15年度で達成。今後、規模拡大を進めるには、ふん尿の適正処理の解決が急務だった。

昨年1月、同JA、町内の酪農・畜産生産者53戸、帯広市の建設業者・土谷特殊農機具製作所が出資、上士幌町資源循環センターを立ち上げた。

4月から3基の集中型プラントの建設(上音更地区、上士幌地区、北門地区)を進めてきた。各プラントは成牛換算で1200頭規模で、発電量は300キロワット。総事業費は約26億円。日本政策金融公庫やJA道信連などの融資を活用する。大規模酪農法人のドリームヒルも近く個別型プラントを完成させる(300キロワット)他、19年度以降に集中型プラントを2基(萩ケ丘地区、東部居辺地区)建設する計画だ。同センターではこれら集中型プラント5基も運営する。

9月にはJA、町、同センター、ドリームヒル、北海道ガスが、「上士幌町エネルギー地産地消のまちづくりに関する連携協定」を締結した。電気を町民に供給する他、排熱や余剰ガスを活用した新事業も展開し、地域発展を目指す。同JAでは酪農や耕種部門での排熱利用を検討する。

小椋茂敏組合長は「町内を網羅した集中型プラントで、家畜ふん尿を適正に処理し、環境保全につなげたい。電気、ガス、消化液などを町内で効率的に活用するのが目標」と話す。ふん尿は地元業者が運搬し、消化液の圃場(ほじょう)散布は、JAのコントラクター(農作業受託組織)が行う。

同センターは今後、搬入計画を作り生産者に連絡するなど、ガスや電気の効率的な生産を進める。高木聰代表は「一日も早く運営を軌道に乗せることが最重要課題。生産者がセンターを活用する効果を実感してもらえるよう頑張りたい」と話す。

掲載日:2018/01/16(火) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド1北海道