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有機農業 可能性探る 取扱店増で追い風 6次化で長期販売を/道農政事務所

2018.02.26

北海道農政事務所は14日、有機農業の拡大を目指す「有機農業推進セミナー」を札幌市で開いた。有機野菜を扱うスーパーが増えるなど流通面で追い風が吹いている状況が報告された一方、栽培面積を今後増やすには、加工品作りなど6次産業化が欠かせないことも指摘された。持続可能な農業を進める上で、消費者に安心感を与える、化学肥料や農薬を使わない有機農業が果たす役割も再認識した。

胆振管内洞爺湖町で有機トマトを栽培し、全国の有機農家が集まるマルタ代表取締役・佐伯昌彦さんは、スーパーなど価格競争していた店舗でも、差別化として有機農産物コーナーが拡大し、ここ数年、取り扱いが増えていると話した。

しかし、生だと販売期間が短くなってしまうので、売り上げを伸ばすには、乾燥野菜や冷凍食品、総菜にするなど加工度を高める工夫も必要だと指摘した。

同管内安平町で27年間、有機農業を続ける北海道有機農業協同組合の小路健男組合長は、横のつながりがなかった道内約60戸の生産者が主体となって組合を組織したことで、販路拡大や栽培技術を磨ける利点を説明。宅配会員の消費者に準組合員になってもらうなど、消費者と連携した組合運営で有機農業の裾野を広げる活動も続けていると述べた。有機栽培の面積を増やす上でも加工品作りが不可欠だとした。

パネル討論では慣行農業と違って画一的な肥培管理ができない有機農業の特徴などが話題となった。病気については土壌微生物の研究をさらに進めること、害虫では施設園芸のハウスなどで使う昆虫などの天敵を一般圃場(ほじょう)でも利用できる技術開発が今後の課題になると言及した。

掲載日:2018/02/19(月) 掲載元:日本農業新 掲載面:ワイド1北海道