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バイオガス事業巡りシンポ 電力「地産地消」へ JA士幌町が取り組み紹介 ふん尿処理の利点も 道再生可能エネルギー振興機構

2018.06.26

北海道再生可能エネルギー振興機構は24日、札幌市でバイオマス(生物由来資源)発電による地域の活性化をテーマにシンポジウムを開いた。電気の“地産地消”に取り組む十勝管内JA士幌町が、バイオガス発電事業を紹介。行政などの関係者ら100人が参加した。

・広域共同プラントも視野

JA畜産部の西田康一部長はバイオガスシステムのメリットとして、ふん尿処理作業が大幅に軽減することや、廃棄物処理などを説明。副産物である消化液も発酵過程で病原菌や寄生虫、雑草種子が不活化するなどメリットを挙げた。

今後は町内5戸の酪農家で広域共同型プラントの建設を検討しているという。「規模拡大する上で、ふん尿は課題。耕畜連携による処理が必要だ」と訴えた。

一方、課題として建設・工事費用の高騰、売電に関するインフラ整備のコスト負担などを挙げた。また、消化液の散布には専用の機械が必要で、プラントを設置する地域や、散布体制を検討する必要性も説明した。

同町内では2011年の東日本大震災を機に、再生可能エネルギーの重要性を認識し、JAや町、商工会と士幌町再生可能エネルギー利用推進協議会を11年に設立した。

JAが建設し、個々の牧場で維持管理するバイオガスプラントを中心に現在12基が稼働している。JAでは15年から、JAの関連会社・エーコープサービスがJA施設に電力を供給。今年から町内にも広げた。

帯広畜産大学の梅津一孝教授は「地方を支えるのは酪農。バイオガス発電の産業化により、液肥や余剰熱も生かすことで、酪農経営の基盤強化につながる」と話した。

掲載日:2018/05/25(金) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド1北海道