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食と農でつながるニュース

学生ら見て、触れて農実感

2018.10.01

・酪農体験ツアー 浜頓別町で

宗谷管内の浜頓別町ゆめ酪農育てる会と町農業担い手育成センターは8月25日から3日間、2018酪農体験ツアーを同町で開いた。新規就農を目指す帯広畜産大学の学生ら11人が参加し、ファームステイや酪農家と意見を交わした。

昨年に続いてのツアーで4人が連続参加した。学生は1、2人ずつ牧場に宿泊し、朝夕の農作業を体験した。また、家族との団らんを通して経営の特徴や昔の苦労話などにも耳を傾け、酪農家の実際の生活を味わった。

ツアーでは「酪農っていろいろあるんだね」をテーマに、農家と学生との意見交換の場も設け、大石菜央さん(34)ら4人が話題提供した。6年前に酪農家の夫の実家にUターンした大石さんは、当時を振り返り「周りに知り合いもなく寂しい思いをしていた時、JAひがし宗谷の女性部活動に誘われた。自分の居場所ができ組織活動や地域づくり活動が楽しくなった」と話した。

阿部あや子さん(69)は先人の苦労について「電気もない中で酪農をしていた父母の姿は大変そうだった。それがあって今日の経営や生活基盤がある」と語った。参加した帯広畜産大学3年の天野翼さんは「ゆったりと草を食(は)む牛の姿を見て酪農に憧れ新規就農を考えた。先人の苦労があって僕が就農できる場所があることが分かった」と述べた。

学生を受け入れた櫻庭正昭さん(62)は「地域の行事に参加するなど、人間関係も大切。酪農を職業として浜頓別町に来てほしい」と呼び掛けた。 

・自動車学校と連携 JAとまこまい広域

胆振管内のJAとまこまい広域は8月中・下旬の2日間、苫小牧市の自動車学校と連携し、合宿免許取得で北海道外から訪れた学生に農作業体験を行った。

JAは農作業従事者の人材確保に向けこれまで、人材派遣会社との連携や、外国人技能実習生事業の活用を進めてきた。深刻な人手不足の中、今年度から新たに、無料職業紹介事業の取り組みを取り入れた他、他業種との連携も模索していた。

労働力を確保したいJAと、道の魅力をアピールしてより多くの学生を集めたい自動車学校の思惑が一致し、今回の農作業体験が実現した。

大阪や愛知から訪れた大学生4人が、厚真町の石橋公昭さんの圃場(ほじょう)でカボチャを収穫。「農作業は、想像していたよりも楽しい」などと話した。石橋さんは「若いだけあって、元気があって頼もしい」と評価し、9月に2回目の受け入れを予定している。

JAは今後、農家の雇用対策の一つとして、合宿免許取得で訪れた学生のアルバイト雇用も検討している。JAの担当者は「労働力としてだけでなく、農作業を通じて農業や北海道の魅力を伝え、道内定住につながる取り組みになることを期待したい」と意気込みを話す。

掲載日:2018/08/29(水) 掲載元:日本農業新聞 掲載面:ワイド2北海道