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雪エネが守る新米の味 JAびばいブランド米「雪蔵工房」 地道なPR奏功

2020.12.11

空知管内のJAびばいが手掛けるブランド米「雪蔵工房」が、美唄市だけでなく道内外の消費者の根強い人気を集めている。新型コロナウイルスの感染拡大で業務用の米需要が減る中、発売から19年目を迎えるロングセラーの米となった。道内有数の豪雪地帯・美唄の環境を生かした長期保管とJAの地道なPRが長年消費者に支持されている鍵だ。

2000年に建設した雪エネルギーを活用した米穀雪零温貯蔵施設「雪蔵工房」を生かし、01年に販売を始めた。毎年3600トンの雪を貯雪。外気が暖かくなり始める3月から貯雪室と玄米を保管する貯蔵室の間に冷風を循環させ、室内を温度5度、湿度70%に保つ。外気温が上昇すると活性化する玄米の呼吸作用や酸化を抑えることで、1年を通じて新米の味に近い米が供給できるようになった。

同JAはこうしたブランド米の特徴のPRを地道に続け、少しでも消費拡大につなげたいと自慢の米の魅力を広く発信してきた。現在は「ななつぼし」「おぼろづき」「ふっくりんこ」の各品種をAコープコア店や札幌市内のスーパー、インターネットで販売。今年から数量限定で販売を開始した「ゆめぴりか」は市内Aコープコア店とふるさと納税でだけ取り扱っている。

雪蔵工房の発売当初から変わらず消費者に愛される「ななつぼし」は、北海道を代表する品種の一つ。JA管内では20年産米全体作付面積の約4割を占め、さっぱりとした食味はどんなおかずにも合うと好評だ。また美唄市は「おぼろづき」発祥の地であり、もちもちとした食感は冷めても変わらず、弁当やおにぎりに最適で「ななつぼし」に次ぐ人気の品種となっている。

新型コロナの影響で外食需要が低迷するなどで、全国的に米販売は苦戦を強いられている。同JAも米余りを危惧するが、一方で「巣ごもり」消費による家庭用は需要が増加し売れ行きは好調だ。

同JA販売部米麦課の大場順一課長は「米の需要が大きく落ち込む中、増加している家庭用が頼みの綱だ。雪エネルギーを活用した自慢の米を多くの人に味わってほしい」と呼び掛ける。(びばい)

2020/ 11/ 18(水) 日本農業新聞 朝刊 ワイド1北海道