JAグループ北海道

食と農でつながるニュース

小麦・砂糖・牛乳… 十勝産素材100%のパン 酪農家の塩活用 帯広の「満寿屋商店」

2020.12.11

帯広市でパンを製造、販売する「満寿屋商店」は酪農家と連携し、新商品「純・十勝(ジュン・トカチ) ピロロ」の販売を11月から始めた。十勝産食材にこだわってパン作りを進めてきた同社が、十勝管内広尾町で酪農を営む鈴木敏文さん(38)が作った「十勝の塩」を活用。同社の杉山雅則代表は「ようやく十勝産素材100%パンができた。十勝オリジナルな味を多くの人に味わってほしい」とPRする。

同社は、創業以来、十勝産食材にこだわったパン作りをしてきた。現在、全店全商品のパンは十勝産小麦100%だ。以前から、十勝産素材100%のパンを目指して「十勝産塩」を探し求め製造に挑戦してきたが成功しなかった。

一方、化学肥料や配合飼料をできるだけ減らす循環型農業を目指してきた鈴木さんは、牛がなめる塩も自分で作りたいと考え、石川県能登半島の製塩業者を訪ねるなど、精力的に塩の製造方法を探ってきた。

鈴木さんは、広尾町漁協の施設で、ろ過した海水でウニの稚魚を育てていることに着目。その海水を自宅に備えた釜で煮詰めて塩を作り始め「十勝の塩」を完成させた。

月にできる数量は40キロ程度。半分は牛に与える。一般向けは10月から「十勝の塩」という商品名でJAひろおのAコープサンタ村と同牧場のネットで販売する。

同社は鈴木さんが作った「十勝の塩」に着目し、パンを完成させた。1個90円。塩以外の小麦粉、砂糖、牛乳、酵母も十勝産だ。

鈴木さんは「十勝の山と海の豊富なミネラルを含んだおいしい塩ができた。さまざまな食材に使ってもらい、食の広がりと多くの人たちの笑顔につながることを期待したい」と話す。同社取締役で製造管理部兼地産地消部の天方慎治部長は「優しい十勝の小麦の味わいと乳の風味、それを包むような塩の味わいが楽しめる」とアピールする。

2020/ 11/ 30(月) 日本農業新聞 朝刊 ワイド1北海道