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小豆在庫1万トン解消めざす 消費拡大に注力 ホクレン

2021.02.08

ホクレンは、北海道産小豆の過剰在庫の解消に向け、製あんメーカーなどに働き掛け、2022年9月末までに約1万トンの在庫解消を目指す。海外産に奪われたシェアの奪回に向け、メーカーなどに国産回帰を呼び掛ける運動を展開中だ。国産表示できるメリットや「今春の関税割当枠が絞られるのではないか」との推測から、回帰に前向きな製あんメーカーも出てきた。

ホクレンの推計によると、道産小豆の在庫は21年9月末で14.2カ月分の4万6146トンにまで膨れ上がる見通し。道産大納言(同月末9.9カ月分)と合わせると「小豆類」の在庫量は同13.9カ月分の4万8768トンになる見込みだ。過去10年間でも14、15年産で1年以上の在庫を抱えることはあったが、今年産はコロナ禍で土産物需要など消費が急激に落ち込んだ。年間消費量が次期繰り越し量を6582トンも下回る「異例の事態」(雑穀課)となっている。

一方、道産小豆は国内菓子メーカーからの引き合いが強く、JAグループ北海道として道産小豆の増産を進めてきた。ただ、18年産の不作で価格高騰が起きるなどし、シェアの多くが輸入品に置き換えられた。

このため、ホクレンは全国で道産回帰に向けた精力的なプロモーション活動を展開する。ホクレンによると国産の価格は現状「5000~8000円(60キロ)程度高い」。ただ、「北海道産」と表示できる意義が大きいことなどから手応えはある。ホクレンは22年産小豆類の年間消費量(目標)を21年産より1万200トン増の5万4000トンに設定。21雑穀年度内(22年9月末まで)に消費量を1万200トン(在庫3.3カ月分)増やし、年間消費量が次期繰り越し量(在庫)を上回るようにしたい考えだ。

今年創業97周年を迎える千葉県松戸市の製あんメーカーー「的場製餡所」。これまで北海道産小豆を扱ってきたが、18年産の不作で7割をカナダ産に切り替えた。ただ、道産への思いは強い。コロナ禍による20年産の在庫過多を受け、国産回帰を検討する。同社の的場茂社長は「外国産でなく『北海道産』という表示をしたい」と望む。

21年は「4月の関税割当枠も絞られ、カナダ産もそれに呼応する形で契約栽培の量が減り、価格も上がるのではないか」と見込み、国産回帰が進む1年になると見据える。的場社長は「道産は風味が強くておいしいあんができる。カナダ産からの切り替えを進めたい」と前向きだ。

ホクレンは輸入小豆の量を抑えるよう農水省に要請。現状国内需要に全量対応できるとしているが、「製あんメーカーの大半が動き出すのは21年4月に関税割当枠が決まってからになるだろう」(雑穀課)と見据える。

この他、ホクレンは旅行雑誌への広告やインターネット交流サイト(SNS)でのプロモーション、小豆関連商品の原料供給の強化など、消費拡大に力を入れていく。

2021/ 01/ 11(月) 日本農業新聞 朝刊 ワイド2北海道