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海外原料から道産小豆への切り替えを狙う ホクレン

2021.06.17

大手製パンメーカー7社や大手コンビニ各社が、今年度から菓子やパンのあんに使う小豆を、海外産から国産に切り替え始めた。新型コロナウイルス禍で消費が落ち込み、在庫量が増えていたが、主産地の北海道が安定供給できることやコロナ禍で国産志向が強まったことなどが要因だ。ホクレンが消費拡大を働き掛けた。

大手製パンメーカーが加入するパン食普及協議会によると、大手7社が今年度から国産小豆を使用するパン類の開発・販売に本格的に着手している。

山崎製パンは5月から北海道産小豆を使った新商品を販売。6月も道産小豆を使った和菓子2品を発売する予定だ。同社の広報担当は「新商品の走り出しは順調。道産はおいしいというイメージが消費者の中である」と話す。この他、敷島製パンや第一屋製パン、神戸屋なども新商品発売や商品開発を進める。

全国展開するコンビニ各社も、使用する小豆を国産に変える動きが相次ぐ。ローソンはオリジナル商品のどらやきで使用する小豆を5月18日発売分から道産に替えた。2019年に発売したこの商品は全国展開しており、シリーズ累計で4400万食(21年4月末時点)を突破する人気商品だ。セブン―イレブン・ジャパンも、国産小豆を使ったどら焼きの新商品を4月下旬に発売した。

製あんメーカーなども道産への切り替えに乗り出す。東京都台東区の大手製あんメーカー「的場製餡所」は取り扱う小豆全量を道産に切り替える予定だ。同社の的場茂社長は「海外産と比べ道産は品質が良い。コロナ下で消費者の国産志向も高まっている」と説明する。井村屋も今春から主力商品で、国産小豆を使用する。

ホクレンは、小豆が収穫を迎える昨年秋ごろから、メーカーなどへ国産回帰への働き掛けを強化してきた。各社は新商品が出そろう4月ごろから、海外産から国産への切り替えを進める。海外産との価格差(60キロ当たり3000~4000円)はあるものの、安定供給できることや、消費者の国産志向が判断材料になっている。

国内シェアの9割を占める北海道産小豆は、コロナ下による土産物需要の激減で、20年9月までの年間消費量は過去32年で最低となっていた。ホクレンは「道内産地は生産基盤を強化し安定供給できる。販路拡大し、消費拡大に引き続き力を入れたい」(雑穀課)と話す。

2021/ 05/ 28(金) 日本農業新聞 朝刊 総合1面12版遅