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JAグループ北海道が「天下糖一プロジェクト」で砂糖の消費拡大を推進

2021.08.02

JAグループ北海道が展開する砂糖の消費拡大に向けた「天下糖一プロジェクト」が成果を上げる。砂糖の正しい知識の普及の他、砂糖の入浴剤を銭湯で展開、研究者による化学的考察など多彩な取り組みを展開し、道内外で周知されるなど、砂糖のイメージアップにつなげている。砂糖原料のテンサイ産地として、砂糖年間200万トンの消費を目指す。

・HP展開や銭湯コラボ

砂糖のイメージアップと消費拡大を目的に、2019年にJAグループ北海道が始めたのが「天下糖一プロジェクト」。資金は生産者拠出で賄う。「北海道農協畑作・青果対策本部」が中心となって推進し、砂糖の年間消費量を200万トンまで回復させることが目標だ。

砂糖の消費量は年々減少傾向にある。農水省によると、19砂糖年度(19年10月~20年9月まで)の消費量は176万トンと、10年前に比べ15%減。JA北海道中央会は「人口減少に加えて、肥満や糖尿病につながるなど、砂糖に対する悪いイメージを持つ人が多く、砂糖の摂取は敬遠されている」(農政対策部)と消費落ち込みの原因を話し、プロジェクトに乗り出した。

活動は、①ウェブなどを活用した情報発信②生産者自らの消費拡大の実践③砂糖のイメージアップ──の3本柱で展開している。ホームページ(HP)を活用した情報発信では、楽しみながら正しい知識を知ってもらえるよう、「天下統一」と掛け合わせ、将軍をモチーフにしたキャラクターを作成した。肥満や糖尿病などに砂糖が直接の原因ではないことを、キャラクターや有識者が根拠を交えながら解説する。

HPの閲覧数は初年度は約2万6000人だったが、2年目は4万3000人まで増加。東京や神奈川、大阪など、道外の閲覧が多く、情報発信に一定の成果を上げる。

砂糖の新たな活用方法では、入浴剤としての活用を提案する。「砂糖のなごみ湯」と題し、初年度は札幌市内の浴場2店舗で開始。2年目には市内42店舗に広がり、今年は東京都内の銭湯でも導入予定だ。都内約500店舗が加入する東京都浴場組合は「砂糖の湯はもの珍しさがある。産地を応援するストーリー性があると、お客さまにも伝わりやすい」と前向きに検討しているという。

その他、プロジェクトでは、今年から新たに、料理愛好家の平野レミさんを起用した動画の配信や、生産者が自らテレビCMへ出演するなど、産地を挙げて魅力を発信する予定だ。中央会は「HPの閲覧数の伸びや砂糖のなごみ湯の展開など、2年間で一定の成果が上がった。地道な取り組みを通して砂糖をイメージアップし、消費拡大に努めていきたい」(農政対策部)と展望を語る。

2021/ 06/ 05(土) 日本農業新聞 朝刊 JA